冬至(とうじ)は、一年でもっとも日が沈むのが早く、夜が一番長い日です。また、運気が陰から陽に変わり、運が上昇に転ずる日ともいわれています。冬至には、何を食べたらいいのでしょうか。もちろん、無病息災、運を呼び込む「たべもの」を食べたいですね。また、ゆず湯に入る由来や効果・効能を知って、ゆず湯につかるのも、楽しそうです。年に一度のことなので、運の良い「たべもの」を食べ、心にも体にも実りのある日にしたいですね。
目次
冬至に運を呼び込む「たべもの」とは⁈
冬至(とうじ)とは!
- 冬至とは、1年を24分割して季節を表す二十四節気(にじゅうしせっき)のひとつで、22番目の節気です。北半球では日照時間が最も短く、夜の時間が長い日を指します。二十四節気は太陽の動きをもとに決められるため、年により日付が変わります。冬至は毎年12月21日頃になりますが、2023年は、12月22日(金)です。
- 古代には、冬至を一年の開始点と考え、冬至を太陽が生まれ変わる日として、世界各地で冬至の祝祭が盛大に行われていました。
- 中国や日本では、冬至は太陽の力が一番弱まった日とされ、この日を境に再び力が甦ってくると考えられていました。冬至は「一陽来復(いちようらいふく)」ともいい、陰が極まり再び陽にかえる日という意味で、この日を境に運気が上昇するとも言われています。
- 一陽来福(いちようらいふく)は、高野山真言宗の放生寺が、一陽来復を一文字変えて一陽来福といい出したのが始まりと伝えられています。
運を呼び込む「たべもの」とは⁈
冬至には、ぜひとも運を呼び込む「たべもの」を食べて、無病息災を呼び込みたいですね。
冬至の七草(ななくさ):
南京(なんきん=カボチャ)、蓮根(れんこん)、人参(にんじん)、銀杏(ぎんなん)、金柑(きんかん)、寒天 (かんてん)、うんどん(うどん)
冬至の七草は、どれも「ん」が2つ付いています。2つの「ん」がついて、たくさんの「ん=運」を呼び込めるという言葉の響きから、これらの食材が冬至の七草として食べられるようになったと言われています。縁起を担ぐ風習ですね。
具体的な献立としては、カボチャのいとこ煮、野菜の煮物、具だくさんの豚汁、金柑と寒天のデザート、具だくさんのうどんなど。
中でもオススメは、カボチャと小豆を煮たカボチャのいとこ煮、とても簡単にできます。
《カボチャのいとこ煮》- 秋田県や茨城県、奈良県など日本各地で食べられている郷土料理
食材(約2人分): 冷凍カボチャカット済み1袋(約350g)、ゆであずき 1缶、しょう油 小さじ1杯
超簡単な作り方:
- 冷凍カボチャは、1袋使用します。袋により、320g~350gなど色々です。
- 袋に明記してある通りに、カボチャを耐熱容器に入れ電子レンジで加熱します*
- ゆであずき缶を開けて、しょう油小さじ1杯を加え、スプーンでかき混ぜます。
- 耐熱容器に入っているカボチャに上記のあずきをかける。
- 耐熱容器にラップをかけ、電子レンジ600wで2分ほど加熱する。爪楊枝で刺してカボチャが硬い場合は、30秒追加するなど、適宜適切に調節して下さい。カボチャに爪楊枝がスッと通れば出来上がりです。
*万一、冷凍カボチャの加熱方法が袋に書いていない場合は、耐熱容器に水大さじ2杯を入れ、カット済みのカボチャの皮を下にして重ならない様に並べ⇒ラップをかけて電子レンジ600wで3~4分加熱して様子を見てください。
冬至の日には、野菜たっぷりのうどんとカボチャのいとこ煮、あるいは、具だくさんの豚汁とカボチャのいとこ煮などはいかがでしょうか。「ん=運」の付く「たべもの」をたくさん食べて、文字通り、皆で運を呼び込みたいですね。
冬至にゆず湯に入る由来と効果・効能!
ゆず湯に入る由来とは!
- 冬至にゆず湯に入る風習は江戸時代から続いていると言われています。冬至→湯治(とうじ)、融通(ゆうずう)が利く→ゆずにかけて、冬至(湯治)にゆず湯に入って息災であれば融通がきいてうまくいくと考えたと伝わっています。お風呂屋さんが始めたという説もありますが、洒落を好む江戸っ子に受け、冬至にゆず湯が広がったようです。
- 冬至は上昇運に転じる大事な日のため、ゆず湯で禊(みそぎ)をして身を清める、邪気を祓う(はらう)という意味があります。古来、強い香りは邪気を祓うと考えられてきたため、旬を迎えて香りの強いゆずを入れた風呂に入って身を清め、邪気を祓います。
- ゆずは実るまでに長い年月がかかるため、長年の苦労が実りますようにとの願いも込められています。
ゆず湯の作り方
ゆず湯の作り方は、とても簡単です。私は、丸々一個、そのまま使います。
- ゆずの皮に包丁やナイフで、傷をつける。
- ゆずを2~3個、袋に入れて、浴槽に入れる。(ゆずと袋がセットになった商品もあります)
- 入浴時に、ゆずを軽くつぶすと、爽やかな香りが楽しめます。
- 使い終わったら、そのまま、ごみとして捨てられます。
*ゆずを袋に入れて使うと、後始末がとても簡単です。
ゆず湯に入る効果・効能!
- ゆずの果皮には血行改善効果が期待できるヘスペリジン*が含まれています。
- ゆずの皮には香り成分である精油やリモネン**が含まれています。
- 肌に良いビタミンCがたくさん含まれています。
- 柑橘系の爽やかな香りには、リラックス効果があります。
ヘスペリジン*⇒血管の健康を保つヘスペリジン(ビタミンP)、血管の柔軟性を保ち、毛細血管の強化作用のほか、血流改善作用、血中中性脂肪の低下作用、血中コレステロール値の改善作用、抗アレルギー作用、リウマチ症状改善作用などの生理機能が報告されている。
リモネン**⇒交感神経の働きを活性化させ、脂肪の分解を促進して内臓脂肪を減少させる働きがあるといわれています。
昔から「ゆず湯に入ると風邪をひかない」という言い伝えもあり、これらの効果で血行が促進され体が温まり、乾燥しがちな冬の肌対策にもなります。寒い冬を越すためにも、ゆず湯が効果的です。
まとめ
- 今年の冬至は、12月22日(金)です。冬至は、一年でもっとも日が沈むのが早く、夜が一番長い日です。
- 冬至は太陽の力がよみがえる日で、この日を境に運が上昇するといわれています。
- 冬至には、「ん」のつく冬至の七草を食べると、「ん=運」を呼び込めるといわれています。
- 冬至にゆず湯に入ると、血行が促進され体が温まり風邪もひかず、乾燥しがちな冬の肌対策にもなる。
冬至に、運の付く「たべもの」やゆず湯の効果・効能などを見てきました。また、いいことの他に、やってはいけないことがあります。1年の内で夜が一番長い日のため、体を冷やすこと、冷たい物を飲んだり、食べたりしてはいけないといわれています。薄着で外を歩くのもNGです。私も冬至には、カボチャのいとこ煮を食べ、ゆず湯に入って運気を上げようと思っています。