【夜の熱中症】頭痛でも風邪と思い込むのは危険!夜になって気を付けたい症状とは?

毎日、気温が上がってきています。熱中症が心配な時期がやってきました。昼間に、よく知られている熱中症ですが、意外なことに夜に死亡する例が多く、統計にも残っています。夜だから安心ではなく、夜こそ注意が必要です。夜の熱中症に気を付けましょう。頭痛だから、風邪かなぁなんて簡単に考えていると危険になることも。夜になって気を付けたい症状も詳しくみていきます。

【夜の熱中症】頭痛でも風邪と思い込むのは危険!

今年の夏は猛暑になるとの予報。2020年猛暑だった年、夜の熱中症で亡くなった方の数字が出ています。何と夜の熱中症で亡くなった人が昼間に亡くなった人より多かったのです。数字を見て、私もビックリしました。

2020年東京23区で夜の熱中症で亡くなった人数

2020年8/1~8/17までで熱中症の死者が東京23区で103人に上がったことが都観察医務院への取材で分かった(出典:2020/08/19付東京新聞)

  • 死亡推定時刻は夜間39人日中33人、不明31人で就寝中にエアコンをつけないで死亡するケースが目立つ。
  • 84人はエアコンが未設置かあっても使用してなかった。
  • 医務院によると103人は50代~90代の男女で、この内、屋内での死者は97人
  • 8/16の死者は20人で1日の死者数が最近の5年間で最も多かった。

わずか2週間強の間に、東京23区で103人の死亡は驚きであり、年齢は50代以上の男女で夜間が1番多かったのです。夜の熱中症は怖いと思いました。

熱中症とは!

 熱中症とは、体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能が働かくなったりして、体温の上昇やめまい、けいれん、頭痛などのさまざまな症状を起こす病気のこと

(出典:全日本病院協会) 

夜の熱中症になる原因

  • 昼間に壁や天井が温められ、蓄えられた熱が夜に放射熱となり室温が上昇する
  • 睡眠中は水分が補給されず排世のみとなるため、脱水症状になりやすい

*その日の最低気温が25℃以上の場合は、夜の熱中症にかかる人が多いとも言われています。

夜の熱中症にならないための対処法

  • 水分の補給が大切: 眠る前と起床時にコップ1杯の水を飲む(水かノンカフェインの麦茶が良い)
  • アルコールやカフェイン飲料には、利尿作用があるので寝る前には摂取しない
  • コーヒー、紅茶、緑茶、コーラ、またエナジードリンクなどにもカフェインが含まれているので要注意
  • 寝るときの温度や湿度: 室温が25℃前後、湿度50%~60%が理想、エアコンはつけて寝ましょう
  • 寝具はクールダウン効果のあるもの、パジャマは吸水性があるものを選ぶ。
  • 日中は身体に熱をためないように、ゆとりのある服を着て、風が通りやすく熱が逃げやすい服を選ぶ。

*室内にも、自分の身体にも熱を蓄積しないように気を付けることが重要

【夜の熱中症】夜になって気を付けたい症状とは?

こんな症状の時には、夜の熱中症にかかっているかもしれないと、予備知識を持ちましょう。ただし、色々な症状が出るので、風邪だろうなどと思わずに、よく観察をしてください。夜の熱中症かもしれないと思ったら、病院へ行くか、あるいは症状によっては、迷わずに救急車を呼びましょう。命が大切です。

夜の熱中症の初期症状と悪化した場合の症状

熱中症の初期症状:「だるさ」「めまい」「気分が悪い」「筋肉がつる」などの軽度の症状

これは暑くなると、血液中の熱を排出して上昇した体温を下げるために、末梢血管に血液が集まり、脳や内臓、筋肉などに供給される血液が減少してしまうため。

⇒ 熱中症が起こったことに気付かないままでいると体内の熱が体外に放出しきれず、体温が上昇することで重症化し、頭痛や吐き気、体がだるいなどの症状が現れます

さらに熱中症が進行 ⇒ 意識障害やけいれん、ひきつけ、肝臓や腎臓の機能障害、血液の凝固異常などが起こります。最悪の場合、命に関わることがあります。

*夜の熱中症の問題は、本人が睡眠中であるために、自分の異常に気づいていないという事です。とても怖い話ですね。水分をしっかりと取ってから眠りましょう。

初期熱中症の治し方

夜間に熱中症が疑われる症状がある場合(症状が軽度で意識がある)

  1. エアコンをつけて部屋の温度を下げ、氷や冷たいタオルなどを使って体温を下げる。太い静脈が皮膚の表面近くを通っている首すじやわきの下、太ももの付け根を冷やすと効率的に体温を下げることができます。
  2. や、水分と塩分が補給できる経口補水液を飲んで、脱水を起こさないようにします。

日中、屋外で熱中症が疑われる場合 ➡ 涼しい場所に移動して、安静

  1. 服をゆるめ、体を冷やして体温を下げる
  2. 水分や塩分の補給をこまめにしましょう

*これらは、あくまでも初期の熱中症に限っての治し方となります。本人に意識がないなど重症化している場合は、救急車を呼びましょう。命にかかわります。

まとめ

  • 頭痛でも、熱中症でないかどうか疑ってみる。特に夜の熱中症に注意
  • 寝る前や起床時にコップ一杯の水ノンカフェイン麦茶を飲む
  • 意識がある初期の熱中症の場合は、エアコンをつけ、氷や冷たいタオルなどで体温を下げ水や経口補水液を飲む
  • 頭痛や吐き気、体のだるさなどが現れたら、重症化していると自覚して、すぐに病院かあるいは救急車を呼ぶ。
  • 本人に意識がない場合は、すぐに救急車を呼びましょう。命にかかわります。

熱中症は本当に怖いです。健康だからと過信せずに、日頃から水を飲む習慣づけをしましょう。特に夜の熱中症は本人が眠って自覚できない内に重症化するので危険です。命にかかわることなので、最低コップ一杯の水を飲み、エアコンをつけて、高くなった電気代には目をつむり、快眠を目指しましょう。あなたの命より大切なものは、ないのだから…